J2札幌MF稲本潤一(36)が、川崎時代の指揮官・相馬直樹監督(44)率いる町田からの白星を誓った。30日の札幌宮の沢での練習後、4月3日のアウェー町田戦について「勝ち点3をとって帰ってきます」と力強く話した。

 相手はJ3からの昇格組だが、現在4位の札幌に続く5位につける。開幕から3勝1分け1敗の勝ち点10も全く同じ。初対戦で実力も戦術も未知数なだけに、4季前まで相馬監督の下で戦った経験のあるベテランの存在は大きい。

 「(相馬監督のチームは)全員でハードワークするイメージ。川崎時代もそうでしたが、町田ではさらに強くなった」と稲本。ピッチ外で札幌の選手やスタッフに情報提供することはもちろん、ピッチ内でも、ベテランならではの読みで試合の流れをコントロールし、町田の勢いをそぐ。

 左足内転筋の張りで開幕2、3戦目を欠場。20日清水戦は11分出場に止まり、26日京都戦はベンチで試合を見届けた。「コンディションは悪くないし、しっかり準備したい。勢いのあるここで連勝するとしないとでは、モチベーションが全く違う」。稲本は00年にA代表入りし、相馬監督は前年の99年まで日の丸を背負った。入れ違いで代表を離れたサムライブルーの先輩から勝利をもぎとり、札幌の勢いを本物に変える。【中島洋尚】