J2札幌FWジュリーニョ(29)が、チームの苦手な“初顔”退治に名乗りを上げた。1日に札幌・宮の沢で行われた紅白戦では、1回目に主力組2トップの左で先発。2回目の序盤も攻撃的位置で軽快にプレーした。先発濃厚な明日3日のアウェー町田戦に向け「勝つことだけを考える」と、力強く語った。

 今回の町田と同じ初対戦相手との戦績は、最近4試合2敗2分けと分が悪い。過去10年でも勝率4割以下、アウェーに限れば1勝2敗3分けだ。今回も敵地での初顔合わせで、しかも現在5位と勢いもある。四方田修平監督(43)は「(昨年までJ3という)過去の実績や立ち位置では見られないチーム」と、警戒感を強める。

 日本1年目、対戦相手すべてが“初顔”の背番号7が、過去の苦いデータを振り払う。「開幕からの5試合は、日本サッカーに慣れる期間でもあったし、チームメートと連係を深める意味でも大事だった。ここからプレーが良くなる」と手応えを語る。ゴールこそ2試合ないが、26日の京都戦では、前線でボールをキープ、FW都倉の先制点の起点となり、勢いを生んだ。

 練習後には札幌市内でショッピングを楽しむ。アクセサリーを贈るたびに喜ぶ愛妻の笑顔が、最高の気分転換だ。「家族がそばにいるので、生活に何の問題もない。試合で結果を出す」。3試合ぶりゴールで、愛妻も札幌サポーターも笑顔に変える。【中島洋尚】