新潟Lは仙台に0-1で負けた。後半36分、味方がクリアしたボールをFW有町紗央里(27)に拾われ、そのままゴールにつなげられた。強風でキックオフが30分遅れ、雷で41分間中断したゲーム。新潟Lは2試合連続のスコアレスで2連敗となり、今季ホーム初勝利も「お預け」となった。

 新潟Lは厳しい気象状況を味方にできなかった。逆に、不利な条件となって縛りつけられた。1時予定のキックオフは強風により30分遅れ。コイントスで風上を選択したが、好条件を生かせなかった。前半29分には、雷による41分間の中断。その時点でシュート0本だった。「風上に立った前半に得点できなかったことで、苦しくなった」とMF上尾野辺めぐみ(30)は話した。

 風下の後半は、蹴ったボールが押し戻されるほどの強風が吹き荒れていた。「(後半は)風下の影響をモロに受けた」という辛島啓珠監督(44)は「風上で点を取るような力がなければ…」と前半の無得点を悔やんだ。仙台のGKブリトニー・キャメロン(29)は、風下でもゴールキックがハーフラインを越えるパワーを見せたが、新潟にとっては強風は「第3の敵」になってしまった。

 悪天候の中で細かいミスも多発した。相手の強いプレスもあったが、辛島監督は「フリーの中でミスしていた」と手厳しかった。2試合連続スコアレスで2連敗。MF上尾野辺は「90分間の集中力と、細かいミスをなくすこと」と次節以降の課題を挙げた。【涌井幹雄】