横浜FCのFWカズ(三浦知良、49)が3日、神奈川・日産スタジアムでの試合後、英プレミアリーグで優勝したレスターのFW岡崎慎司(30)の偉業をたたえた。

 今季の岡崎は34試合に出場し5得点で、攻守でのチームへの献身性が現地で高く評価されてきた。同じFWとして、カズは熱く語った。

 「新たなFWの価値観を、岡崎選手が周囲に与えてくれたのではないか。日本人のまじめさ、チームのために戦う忠誠心、自分のゴールへのエゴだけでなく、チームのためにどれだけ働いてなおかつ点を取るか。そういう価値観の中で34試合に出場して5得点した。新しいFWとしての価値観を植え付けてくれたようで良かったなと」

 強靱(きょうじん)なフィジカルが必要とされるプレミアリーグの中で、日本人選手が主力に名を連ね優勝に貢献した。「岡崎自身が成し遂げたことというものも僕らアジアのサッカー選手にとっても大きな勇気を与えてくれたし、衝撃ですよね。さらに、日本人の可能性を広げてくれた」と敬意を表した。

 同じFWとして、岡崎のプレーの長所として「ゴールへ向かう貪欲さ」を挙げる。「相棒の選手が20点以上取っているのも、彼が自分がつぶれてもいいから味方に点を取らせるという動きが多いから。自分が本気でゴールに向かわないと、そういう動きはできない。それをずっと繰り返すメンタルを持っているのは素晴らしい」と話した。

 国際Aマッチで岡崎は現在48得点。カズが持つ55得点も射程圏に入っている。カズは「岡崎に超えられるなら、そんな幸せなことはない」と話し「彼自身はもっと点を取りたいと思ってやっていると思う。さらに進化を遂げるにはゴールを挙げていくこと。レスターでも、チャンピオンズリーグでも、日本代表でもゴールにこだわってもらいたい」とエールを送った。