仙台が磐田に0-3で敗れ、11年以来5年ぶりの5連勝を逃した。直近4戦で2完封含む3失点で鉄壁を誇った守備陣が、相手の出足の鋭いカウンターに苦しめられた。前半24分、相手1トップのアダイウトンに左サイドを破られ、タッチライン際の角度のないところから先制点を決められるなど、今季4度目の3失点。渡辺晋監督(42)は「ペナルティーエリアへの進入が少なかった分、ボールの奪われる位置が高く、アダイウトンに収められてしまった」と振り返った。

 連戦続きで遠征を外れたMF富田晋伍(30)とMF野沢拓也(34)の不在も響いた。11戦ぶりの先発で期待されたMF水野晃樹(30)は前半で交代。セカンドボールを拾えず守勢に回り、今季初の逆転勝ちした前節18日の甲府戦の再現はできなかった。

 7勝2分け8敗の10位で前半戦を折り返した。昨年と同じ勝ち点23ながら順位を3つ下げたが、昨年からの成長を実感した。この日、J1通算200試合出場を達成するも勝利で祝えなかったDF石川直樹(30)は「自分の記録は関係ない。ボールを持った時の攻撃の選択肢に迷いがあった。でも去年は引いてカウンターしかできなかった。今年はボールを握ることもできる」と手応えを口にする。

 渡辺監督も「やろうとしたことをブラッシュアップしていきたい。変えるつもりはない」と前を向く。攻撃への手応えをつかみ、第2Sの開幕戦となる7月2日のホーム川崎F戦から仕切り直す。【高橋洋平】