いきなり新戦力が先発デビューする。J2札幌に期限付きで加入したMF菊地直哉(31)が7日、札幌・宮の沢での紅白戦で主力組3バックに入った。後半戦初戦となる明日9日のアウェーC大阪戦は、先発での初出場が濃厚。「試合に出たくて移籍を選んだ。継続して出られるよう、チームメートの信頼を勝ち得たい」と意気込んだ。

 紅白戦1回での公式戦先発となる。短時間で相応の連係を図るにはコミュニケーションが不可欠。この日の紅白戦は3バック右に入り「正面入れ」「狙い持て」「人数足りないぞ」と、DFラインから絶えず声を出した。鳥栖では昨季、3バックを経験。今季は4バックも「システム以上に、横と縦の選手との確認をしっかりすることが大事」と、型にとらわれず、意思を明確に示し、柔軟にチームにとけ込んだ。

 この日、並んでプレーしたDF増川も「センターバックの経験もあるし、足元の技術もある。試合をやりながら、互いの良さをわかり合えれば」と期待した。

 勝ち点2差の2位C大阪との首位攻防戦も、望むところだ。昨年はカテゴリーが異なるも、14年はホーム、アウェーの2度の対戦いずれもフル出場し完封勝利。相性の良い対戦で、移籍初白星を狙う。

 引っ越しが間に合わず、寮暮らしが続く。「札幌の夜は寒い。何回か帰って服を持って来ないと」と苦笑い。初陣で結果を出し、身も心もホットになって、新天地に移り住む。【永野高輔】