横浜DF中沢佑二(38)が「鉄人ルーティン」で5連戦のラストを戦い抜く。

 天皇杯J3福島戦から一夜明けた8日、チームは横浜市内で約1時間半の練習を行った。前日の試合に出場したメンバーは連戦での疲労を考慮し、全体練習には自由参加となった。

 多くの選手が治療や静養に充てる中、中沢だけは違った。白いタオルを頭に巻き、グラウンドへ。チームが練習を行っているピッチ周りのトラックを約20分、時間をかけてゆっくりとボールを蹴りながら走った。その後軽くボールを蹴るなどの回復メニューをこなすと、「全然疲れてないですよ」と余裕の一言だった。

 8月27日のホーム鹿島戦から15日間で5試合の過密日程で、ここまでその4戦全てにフル出場する38歳。中2日で10日にアウェー仙台戦を迎えるが「向こうはフレッシュだから余計に『こっちは動けないと思う』っていう頭でくると思うから、立ち上がりをしっかりと」。疲労の色を全く見せるつもりはない。

 ルヴァン杯、天皇杯で接戦をものにするも、最大の目標はリーグ優勝。だからこそ中沢は「次負けたらほぼほぼセカンド(ステージの優勝が)なくなっちゃう。CSに向けて勝ち点3を狙いにいかないといけない」と強調した。

 年を重ねるごとにコンディションの整え方も試行錯誤する。一番重要なのは食事とし「とにかくいっぱいご飯を食べる。とにかくそこですよね」。普段の1・5倍もの量を摂取し、体の中にエネルギーをためる。「あとはぐだぐだしないように。疲れているから中2日だからって家の中で寝てるとか、ごろごろしてるのは精神的にはリフレッシュになるけど、多分だるくなるんじゃないか」と持論を持ち出した。4日のルヴァン杯大宮戦から天皇杯にかけての中2日はゆっくり過ごしたというが、「結局『あー、きちー』ってなったんですよね」とパフォーマンスに多少の影響が出たことを明かした。

 今季はここまでリーグ戦全試合にフル出場し、このままいけば3年連続で達成する。若手に負けず劣らずとピッチ上で激しい戦いができるのは自己流の調整法があるからだ。