10番が厚別100勝に導く。J2札幌は今日11日、札幌厚別公園競技場で、群馬とリーグ再開戦を行う。MF宮沢裕樹(27)が5戦連続の先発が濃厚。札幌厚別でのリーグ戦は現在99勝で、節目の勝利と残り12戦での昇格に向け「主将として大事なところで点を取りチームを助けていきたい」と意気込んだ。

 今季3試合と減った厚別だが、クラブ創設時から親しまれるピッチは、97年5月25日川崎F戦で、残り1分から2点追い付きVゴール勝ちした「厚別の奇跡」など数々の歴史を刻んできた。「(13年長崎戦の)レ・コン・ビンの初得点や(09年福岡戦での上里)カズ君の65メートル弾など思い出深い。勝っているイメージが強いし、これからも新たに語られるような戦いができれば」。今季初のリーグ戦は、主将としてけん引し、100勝神話を作り出す。

 09年に初めてマルチ得点を記録した相性の良い場所でもあり、「厚別だから見に行こうという人もいる。そういうファンのためにも3戦全勝したい」と前を向いた。群馬戦は前回昇格した11年、ホーム初勝利につながる決勝点を挙げている。16年も宮沢の群馬討ち弾で流れをつくり、歓喜の瞬間を近づける。【永野高輔】

 ◆札幌厚別のリーグ節目勝利 1勝目は96年6月13日JFL鳥栖戦で、3-2の延長Vゴール勝ち。50勝は00年10月29日J2大宮戦で、FWエメルソン、播戸の得点で2-0。90勝は12年7月28日J1名古屋戦で、MF山本と途中出場のFW上原の得点で2-1。