J2清水は4-0で群馬に快勝し、暫定ながら今季初めて自動昇格圏内となる2位に浮上した。前半4分にFW大前元紀(26)が先制点をマークし、同11分と後半24分にFW鄭大世(32)が追加点。FWコンビの4試合連続アベック弾でチームは07年以来、9年ぶりのリーグ5連勝を飾った。この勝利でプレーオフ(6位以内)出場も決まった。

 大前&鄭のダブルエースは、群馬戦も格の違いを見せつけた。前半4分、右クロスを大前が右足ダイレクトで合わせて先制点。豪快な1発でリードを奪うと、鄭も続いた。同11分、セットプレーの流れから右足ボレーで追加点をマーク。相手から執拗(しつよう)なマークを受けながらも、試合開始わずか11分間で4戦連続アベック弾を達成し、試合の展開を掌握した。

 「早い時間で取れたことが大きい」と大前が言えば、鄭も「いい時間に取れたことで体も軽くなった」と満足げに振り返った。後半24分にも追加点を挙げた鄭は今季23ゴールで得点ランキングトップを独走し、大前も17得点に伸ばして2位タイに浮上した。J2では史上3度目となる同一クラブからの得点ランク1、2位フィニッシュも現実味を帯びてきた。

 両エースに負けじと、守備陣も4試合連続完封で9年ぶりの5連勝に貢献した。暫定ながら順位は今季初めて2位に浮上。38試合目でついに自動昇格圏に突入した。今日30日に勝ち点で並ぶ松本が試合を控えており、猛追のプレッシャーをかけた。大前は「同じ戦いをすれば次も勝てる自信がある」と話せば、鄭も「やることは変わらない。全部勝てれば上がれる」。今、清水の最強2トップを止められるチームはあるだろうか。この勢いは止まりそうにない。【神谷亮磨】