元日本代表MFがついにベールを脱いだ。清水から完全移籍で加入したJ2山形の本田拓也(31)が20日、静岡・御前崎キャンプ4日目に行われた今季初の紅白戦でシステム3-4-2-1のボランチで出場した。10分を2本こなし、攻守で存在感を示した。

 守備では高いボール奪取能力を見せつけた。出足の鋭いプレスに加え、果敢にタックルも披露。今季から取り組んでいるビルドアップ(攻撃の組み立て)では、長短を蹴り分けるパスが光った。時折バックラインにも入ってボールを回し「相方の組み合わせもあるし、今後はもっと臨機応変にできると思う」と自信を見せた。

 アシスト能力も魅力だ。中盤でボールを奪うと、前のスペースを見つけた瞬間に迷わず縦パスを放り込んだ。「ああいう場面をもっと増やしたい。自分の感覚としては、どんどん前に入れていきたい」と言葉に力を込めた。