指揮官は三田を交代する予定でいたのだが、このアクシデントで富田がベンチに下がることに。しかし、その三田が5分後に決勝ゴールを決めてしまう。シュートが相手DF富沢清太郎(35)の足に当たり、角度が変わった幸運もあった。富沢と富田は仙台に同期入団の仲である。因縁めいたアクシデントがチームの勝利を呼び込む結果となった。上位浮上のためにも広島、新潟、札幌の下位3チームから取りこぼしなく足場を固めたいところ。「監督も自分たちも、もっと上を見ている。そのためには下のチームにはきちんと勝って勝ち点を積み上げていきたい」と3連勝に意欲を示した。

 やませ(オホーツク海から吹く冷たく湿った北東の風)の影響による低温と霧雨などで日照不足に陥っている仙台。22日現在、観測史上2番目に長い32日間連続降雨を記録するなど、日常生活にも影響が出ている。「子供が大好きなプールに入れてあげることもできなかった」。家族サービスに精力的な富田も、異常気象に悩まされ続けてきた。初の3連勝で、やませで湿った仙台の空気を、からっと吹き飛ばしたい。【下田雄一】