名古屋グランパスMF前田直輝(23)が、残留を争う柏レイソルとのアウェー戦で、9月22日の川崎フロンターレ戦以来2戦ぶりとなる今季7点目のゴールを決め、3連敗中だったチームを4戦ぶりの勝利に導いた。

前半35分、ペナルティーエリア左脇でパスを受けたFWジョーが、エリア内のFWガブリエル・シャビエルにパスすると、そのシャビエルが左から鋭く折り返した。前田はジョーと重なり合うように飛び込むと、左足で押し込んだ。得点者は最初、前田とされたが、試合途中にジョーに訂正され、公式記録で前田に再訂正されたほど微妙なものだった。

この日は4バックから3バックにシステムが変わり、前田はFWから右のウイングバックに入った。ゴールシーンについて聞かれると「ジョーが結構、激しいマークに遭っていた。センターバック2枚がジョーに引き出されていたから結局、スペースで高木利弥選手との1対1の勝負かなと思い、先に入ってやろうかなという気持ちだった。僕もサイドに張っているだけじゃつまらないので、良いタイミングで中に入っていけたのかなと思います」と振り返った。その上で「シャビが振り向きざまに、またとか狙って上げてくれれば、当てるだけだなと、ずっと思いながら走っていた。ちょっと速かったですけど、シャビの能力で止めてからでも、あそこは良い球をくれたなと思います。当てるだけだった感じ」と説明した。

後半35分に足を痛めて途中交代も「大丈夫。軽くつっただけなので」と問題ないことを強調した。その上で「3連敗しているのもありましたし…よく『勝ち点6試合』と言われますけど、そういう試合。『完璧な技術が1番速い』と風間さんもよく言いますけど、それを大切にしつつ、ゴール前でDFラインが体を張ったし、チーム全体で張れていた」と、柏戦の意味と勝利の要因を語った。【村上幸将】