<J1:鹿島5-1G大阪>◇第33節◇28日◇カシマ

 勝ち点19差からのJリーグ史上最大の逆転優勝が消滅したG大阪の西野朗監督(54)は、怒りをあらわにした。会見場に入ってくると「こういう結果は予想していなかった。序盤から押し込まれてペースがつかめなかった。後半の入りは悪くないと思ったのだが、ミスの中からカウンターを許してしまった。さすがはアントラーズという感じ」と自分から話し出しただけ。その後、記者から3つの質問が出たが、ムッとした様子で短い返答をしただけで取材を受け付けなかった。

 勝てば得失点差で鹿島を抜いていたが、今季のリーグ最多5失点で惨敗。終始リードを許す展開にもかかわらず、最初に切ったカードは残り時間が少なくなった後半21分のFWチョ・ジェジンとDF安田の投入だった。今季は7月にサポーターから西野監督の解任要求が出るほど前半戦は大苦戦。復調した後半戦で、一気に追い上げたが、勝負どころの大一番で力の差を痛いほど見せつけられた。自慢の攻撃力は影を潜め、まったく見せ場すら作り出すことができずに終戦を迎えた。