東日本大震災の影響で3月の公式戦が中止となったJリーグで、鹿島が15日、活動を休止した。鹿島の井畑滋社長(59)は「風の影響で流れてくる。選手たちは敏感になっている」と東京電力の福島第1原発の放射性物質漏れを警戒したことを理由の1つに挙げた。仙台も活動を取りやめた。

 鹿島はオリベイラ監督や外国人選手の一時帰国も決定。井畑社長によると震災で損壊したカシマスタジアムは修復に約3カ月かかる見込みで断水や食料不足もあり、本拠地の茨城県鹿嶋市付近での活動が困難と判断した。休止期間は未定。

 最も被害が大きい仙台について、Jリーグの広報担当は「安全な場所へ逃げるようにということ。生活を確保するのに精いっぱいで(休止期間が)いつまでというのを決める状態にはないようだ」と説明した。

 東日本のクラブには練習中止の動きが相次ぎ、浦和は21日までの全体練習を取りやめた。浦和によると仙台市出身の青山隼選手(23)は15日、家族を呼び寄せるため地元に向かった。鈴木啓太主将(29)は被災者支援のため、各選手のスパイクなどをチャリティーオークションにかけ、収益を被災地に寄付する考えを示した。

 J2勢は栃木が宇都宮市内の練習場を使用できなくなったことなどで16、17日をオフとした。千葉は15~20日の全体練習を自粛し、東京は16~18日の練習を休みと決めた。