Jリーグが浦和に対して「無観客試合」の厳罰を下した。村井満チェアマン(54)が13日、東京・JFAハウスで会見。8日のJ1浦和-鳥栖戦(埼玉)で浦和サポーターの一部が掲出した差別的な「JAPANESE

 ONLY」の横断幕について、けん責に加え、23日の浦和-清水戦(埼玉)を無観客試合で行うという重い処分を発表した。

 この日午前、浦和の淵田敬三社長(59)が事情報告のためJリーグを訪問。その報告を受け、裁定委員会の答申を踏まえた上で処分を決定した。現在、国際サッカー連盟(FIFA)を筆頭にサッカー界として人種差別・差別に対して厳しい姿勢を示している現状もあり、Jリーグ史上で最も重い処分となった。

 村井チェアマンは会見で「3月8日、浦和-鳥栖戦におきまして一部サポーターによる差別的な言動、行為がありました。J全体を統括するチェアマンとして多大なご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」と謝罪の意を明言。さらに加えて「結論を先に申し上げます。制裁内容はけん責、無観客試合の開催。これを決めております。23日の浦和-清水戦でございます。問題発覚して以来、初めての浦和のホームゲーム。アウェーの清水サポーターの席も含め、完全な無観客試合として開催する。浦和レッズは不適切な横断幕が掲出されたにもかかわらず、試合終了後まで当該横断幕を撤去できなかった。クラブ側には試合後まで撤去できなかったことについて、クラブ側も差別的な行為に加担したということになりますと伝えました」と説明した。

 浦和のサポーターは10年の仙台戦で今回と類似した問題を起こしており、それ以外にも度重なるトラブルを起こしていることも重視された。「FIFAや日本協会の規約に基づき、過去にも累犯があったこともあり重大なことと受け止めた。こうした行為が改善されなければ、そのようなこと(勝ち点の減免、降格など)も視野に入る」と厳しく話した。