<天皇杯:G大阪5-2清水>◇準決勝◇26日◇味スタ

 冷たい雨の中でG大阪FW宇佐美貴史(22)が1試合2得点で完全復活した。象徴は1点リードで迎えた後半27分だった。速攻から約26メートルの距離を絶妙のループシュートで決めた。前に出ていた相手GKの頭上を弧を描きながらクロスバーに当たって、この日2ゴール目が決まった。

 運もあった。前半9分に宇佐美が右足で放ったミドルシュートは相手GKの正面に入った。しかし雨でぬれていたためか、スルリとGK横をすり抜けて先制点になった。自身が出場した公式戦では10月9日ナビスコ杯準決勝第1戦川崎F戦以来、8試合ぶりの得点だった。

 「1点目はラッキーな形だった。2点目は相手GKのポジションがあまり良くなかった。そこを突けたのは良かった。いい形ではなかったが2点取れて良かった。(自分が)後ろに下がっている場面が多く、修正はしていた。ここ最近取れてなくて多少は(長谷川監督の)期待に応えられたと思う」。既に優勝したナビスコ杯に続く2冠へ王手。リーグ戦を含めた今季3冠へ、いよいよ大詰めを迎える。