クラブ初のナビスコ杯決勝トーナメント進出へ“サイド”アタックだ。大分が今日8日、鈴木副主将と小林亮の両サイドハーフの攻撃力を武器に、予選突破の壁に挑む。「やるべきことは分かっている。試合に集中して勝つだけ」。鈴木は大宮戦(九石ドーム)に向けた7日の最終調整後の緊急ミーティングで、チームを1つにまとめた。

 大分は現在D組2位で、各組1位とともに上位2チームが予選突破する2位グループ2位タイ。他試合の結果にも左右されるが、シャムスカ監督も「ほかの結果は置いておいて、勝つことだけを目指す」。得失点差で優位に立つ1得点でも多い勝利を求められる試合でカギを握るのが、勢いに乗るサイドからの攻撃だ。

 今季足首痛に苦しんだ左サイドハーフの鈴木だが、トップ下に入った前節の横浜戦では前線への飛び出しで2得点にからんだ。「走ることを期待されていると思う。(前節の)マリノス戦から(足は)よくなっている」と復調をアピール。定位置に戻る大宮戦でも、左サイドからの突破で得点機を演出するつもりだ。

 2試合連続ゴールがかかる右サイドハーフのMF小林亮は今季2度、MF小林慶と兄弟対決した大宮について「(守備を)崩すのが難しいチームだが、穴を見つけてうまく攻め込みたい」と、サイドからの崩しを狙う。J1昇格6年目の大分はもちろん、移籍組の鈴木、小林亮も決勝トーナメント進出の経験がない。今季クラブ初のリーグ戦開幕連勝で発進したシャムスカ監督も「また新たな歴史?

 そうなってくれるとうれしい」と、初切符獲得を期待していた。【村田義治】