<J2:水戸2-1山形>◇第26節◇12日◇笠松

 2位山形が、暫定3位に後退した。水戸に1-2で敗れ、昨年11月以来の3連敗。後半28分にFKからDF小原章吾(25)が1点を返すのがやっとだった。小林伸二監督(47)が前半途中に選手交代を行い、北京五輪代表候補のFW豊田陽平(23)を後半から投入したが、空振り。夏場の蒸し暑さが増す中、チームは連戦の疲労を克服できず、今季最大の正念場を迎えた。

 歯車がかみ合わない。序盤からパスミスを続け、水戸の攻撃に耐え続けるしかなかった。前半24分に6試合連続の先制点を許すと、小林監督が動いた。失点につながるミスをしたMF渡辺を同34分に下げ、DF石井を投入。守備を固めたはずが、後半19分に追加点を許した。今季初の3試合連続複数失点。サポーターからは「何やってたんだ!」「しっかりやれ!」という怒声が響いた。

 小林監督は「2失点とも守備ラインの裏に入れられているだけ。へばると、いいかげんなことをする」と残念そうに話した。6日岐阜戦から9日C大阪戦と、中2日の試合が続いた。疲労で運動量が落ち、守備のポジショニングが乱れた。しかし相手も条件は同じ。言い訳はできない。DF小原は「シーズン中はいい波ばかりじゃない。自分たちで悪い波を止めないと」と前を向いた。暫定3位に落ちたが、まだ入れ替え戦圏内。修正に充てる時間はある。【柴田寛人】