指揮官が45歳のバースデー勝利に向け、秘策を用意した。コンサドーレ札幌は16日、ホームで大分と対戦する。大分はリーグ最少失点の堅守を誇るが、三浦俊也監督はクライトン、中山、西の3選手のポジションを状況に応じ変化させ、相手ゴールをこじ開けるゲームプランで対抗する。札幌厚別では自身5勝5分けと10戦負けなし。ゲンのよい“聖地”で勝ち点3を自分にプレゼントする。

 「(大分は)守備にウイークポイントがない」。指揮官は試合を前に苦悩した。今季初めて試合前の紅白戦をせず、選手たちにもスタメンを知らせなかった。FWのアンデルソンが左足付け根を痛め大分戦を欠場する。FWにクライトン、左サイドハーフに中山、ボランチに西が基本布陣になりそうだが「もちろん試合中に変えることもある」と話した。状況によってクライトンと西のポジションの入れ替えや、中山のFW、西の左サイド、クライトンのボランチというパターンもある。選手交代をせずに行き詰まった状況を打開する。

 今季はけが人に悩まされた。そのなかでフィールドプレーヤーの高さを重視した「巨大化作戦」や中山のコンバートなどを成功させている。それでも指揮官は「(采配の)マジックなんてマスコミが使うだけで、そんなものはない」と言う。前半戦の折り返しとなる試合で、指揮官は今季初の連勝を狙う。【上野耕太郎】