J2仙台のMF千葉直樹(31)が6日、J1昇格を置き土産に引退を考えていることを明かした。01年のJ1昇格時を知る唯一の主力は、自身も昇格を機に選手として成長したことから、若手にその機会を与えることを「最後の仕事」と考えている。

 「陰の生活が絶対、自分に返ってくる。個人がしっかりした後、チームは強くなる。みんな足元を見ないと強くなれない」と熱っぽく語る千葉。当時は24歳で当然、年上の選手が多かったが「今は逆の(教える)立場。ヨンギ(梁)とかに成長する機会をあげたい。仙台を背負ってもらわないと困るし」と続けた。

 今季同様、追いかける展開で、自動昇格圏の2位に勝ち点4差あった4位からの残り12試合で、01年に逆転昇格を達成した。「当時と違って、今は切羽詰まった感がある。キャンプから今年にかけていた。入れ替え戦でも何でもいいから上がって終わりたい。体がぶっ壊れてもいい」と千葉。奇跡を信じて走り続ける覚悟だ。【山崎安昭】