<J2:C大阪2-1湘南>◇第43節◇23日◇長居

 C大阪が日本代表MF香川真司(19)の決勝ゴールで、2-1と湘南に逆転勝ちした。後半1分、香川がドリブルで中央突破し、左足で決めた。前節6位から4位に浮上し、3位仙台との勝ち点差を4に縮めた。入れ替え戦でのJ1昇格へ、残り2試合でわずかに残った可能性にかける。2位山形は1-1で熊本に引き分け、J1昇格決定は次節以降に持ち越しとなった。

 19歳の新星が、ギアをトップに入れる。MF乾のパスを受けた香川は、DF2人を軽々と抜き去ると、左足で豪快に決勝弾を決めた。8日甲府戦に続くゴールパフォーマンスも見せた。自分のユニホームをめくり上げ、大先輩・森島のユニホームをスタンドに披露した。2戦連続の決勝弾に「森島さんが力を貸してくれた。自分でもきれいなゴールだったと思う」。元日本代表MFに贈る一発を、普段は謙虚な男が珍しく自画自賛した。

 W杯アジア最終予選の19日カタール戦(アウェー)でベンチ外となった。平成生まれ初の日本代表として注目される一方「選ばれるだけではだめ。自分はまだ代表で何もしていないに等しい」と痛感したという。その悔しさをぶつけた。

 チームは4位に浮上。3位仙台との勝ち点差を4に縮めたが、J1昇格が極めて困難のことには変わりない。それでも「可能性がある限り戦うだけ。今年は最後まで森島さんのユニホームを着ます」と宣言。モリシのお守りを身につけ、何が何でも奇跡を起こすつもりだ。【奈島宏樹】