J1、J2入れ替え戦第2戦磐田-仙台戦は、13日にヤマハスタジアムで行われ、今季限りでの現役引退を表明している磐田MF名波浩(36)が、最後のユニホーム姿を披露する。先発出場は難しいが、ベンチからでも声を出し、選手に指示を出す構え。長年「ピッチ上の監督」として磐田の歴史を築いてきた名波が、J1残留のため最後の力を振り絞る。敵地での第1戦は1-1で引き分けており、0-0の引き分けか、勝ちで残留が決まる。

 名波が「もう1人の指揮官」となって、チームを鼓舞する。ベンチスタートが濃厚だが「監督が言おうが、コーチが言おうが、関係ない。すぐにベンチから出て、声を出しちゃう」。実際に10日の第1戦で、チャンスでシュートを打たないFW前田に対して、オフト監督よりも身を乗り出して叫んでいた。この日の練習でも、一番声を出し続けたのは名波だった。

 現役ラストマッチになる。Jリーグ最終節大宮戦(6日)で敗れ、入れ替え戦行きとなり、現役が1週間延びた。磐田のOB選手から多数激励の電話を受け「絶対残留させると約束している」という。第1戦では出番がなく、13日が最後のユニホーム姿。かつて司令塔としてゲームを仕切ってきたが、出られなくてもベンチから指示を送るつもりだ。「しっかり残留して、うまい酒でも飲みたい」と、現役最後の願いを口にした