<練習試合:磐田1-1熊本(第1試合)磐田2-0熊本(第2試合)>◇16日◇鹿児島・鴨池陸上競技場

 J1磐田がかつての背番号10に弱点を見抜かれた。鹿児島キャンプ9日目の16日、J2熊本と練習試合を行った。序盤から、05年まで磐田に所属したMF藤田俊哉(37)を中心としたパス回しに、苦戦を強いられ1-1で引き分けた。MF西は「空いたスペースで俊哉さんに自由にやられた」。柳下監督も「やっぱり俊哉はうまい。ああいう選手がいると、スペースにボールが入ったとき崩される」と、口をそろえた。

 今季から採用したシステム4-4-2の課題が浮き彫りとなった。ダブルボランチのため、2トップとの間にスペースが生まれやすい。その空いたスペースを藤田に有効利用され、リズムを奪われた。FW前田は「熊本のパス回しがうまいから、それが表面化した」と指摘。一方の藤田は「まだまだこれから。問題ないでしょ」と古巣をかばった。復活を目指す磐田が「大先輩」から無言のメッセージを受けた形となった。【栗田成芳】