<J1:広島4-1柏>◇第5節◇11日◇広島ビ

 広島がJ1通算200勝を1万1909人の観客が見守るホームで飾った。MF柏木陽介(21)FW佐藤寿人(27)がともに1ゴール1アシストの活躍で柏に4-1。J発足元年の93年参入組で最も遅い節目到達だが“攻撃は最大の防御”を貫いて、大勝した。2度のJ2降格で遅れをとっていた“同期たち”に追いついた。

 エースと司令塔の両輪がともに1ゴール1アシストだ。開幕戦で横浜を破って、J1通算200勝に王手をかけていた広島がやっと節目に到達した。2年ぶりのJ1で5戦9得点9失点。破天荒なチームカラーは変わらない。FW登録選手4人を先発起用する攻撃的布陣を敷く柏を4-1とねじ伏せた。

 ノーガードの撃ち合いが続いて迎えた前半39分。柏木からの左CKにDF槙野がジャンプ一番。「打った瞬間は見えなかったが、ゴールに入ったのが見えた」と、得点力抜群のDFがヘッドでネットを揺らした。

 追加点は後半2分。新加入MFミキッチの右クロスからMF服部が左足を一閃した。ペナルティエリア内で佐藤寿がおとりになり、DFを引き付けるなど、得点イメージの共通理解度の高さを見せつけた。同12分には佐藤寿が左サイドを切り崩し、最後は柏木がゴール。「寿人さんから良いパスが来た。今のサッカーは本当に楽しい」と笑った。

 ようやく届いた200勝だが、大黒柱の佐藤寿は「もっと早く達成できた。300、400勝と勝ちを増やしていきたい」。ペトロビッチ監督は「このチームはこのまま歴史に名を刻むチームになる」と喜んだ。暫定6位。もっと上位へ。お楽しみはまだまだこれからだ。【佐藤貴洋】