超守備的戦術で、アジア王者の攻撃力を封じる。J1山形小林伸二監督(48)は15日、17日のG大阪戦を無失点で切り抜け、ドローに持ち込むプランを示した。指揮官は「力関係を考えれば引き分け狙いでいかないと」と話し、ひたすら守り抜く覚悟だ。

 この日の8対8の対人練習では、最終ラインをグッと下げさせた。その10メートルほど前には、両サイドハーフとダブルボランチの4人の壁を築いた。北村らが、高い位置でボールに奪いかかると、指揮官の怒声が飛んだ。「ボールを回される分には慌てなくていい」と話し、相手にスペースを与えないことを徹底確認した。

 奪ったボールは古橋、長谷川のツートップにすかさず送る。今季「封印」してきたカウンター攻撃も解禁だ。「守備の時間が長くなるけど、チャンスはうかがわせる」と指揮官。「スコアレスドローOK」の策が大金星を呼ぶか-。【山崎安昭】