<J1:磐田3-1大宮>◇第11節◇9日◇ヤマハ

 29歳になった磐田MF西紀寛が、J1で11年連続弾を決めて誕生日を自ら祝った。1-0で迎えた前半40分、FWイからパスを受け、右足で追加点を決めた。このゴールが事実上の決勝点となり、チームはホーム3連勝。11年連続弾は磐田では、元日本代表MF藤田、名波に並ぶクラブ史上3位タイ記録。さらに、今季11節目にして初のFW以外のゴールとなった。イは2ゴールでJデビュー後、6戦6得点とした。

 ピッチでひときわ、金髪頭が輝いた。前半40分、FWイのノールックパスに、MF西が反応。右サイドから走り込み、滑りながら右足でゴール左隅に蹴り込んだ。事実上決勝点となる貴重な追加点は、29度目の誕生日を自ら祝うバースデーゴールとなった。

 西は「たまたまですよ。毎試合外していたから、入ってよかった。4、5本打っても入るときはあんなもの。みっともないシュートだった」と自虐的。それでも試合後スタンドからは、バースデーソングが鳴り響くと「祝ってくれてありがとう」と、照れ笑いを浮かべた。

 11年連続ゴールという偉業を達成した。クラブ史上では、元日本代表MF藤田、名波に並ぶ3位タイ記録。高卒選手で福西に次いで2人目となった。持病の腰痛に苦しみながら、尊敬する先輩らと肩を並べても「試合に出ればぶつからないと。今日は後半悪いところが出た。人数かけているのに、やられてしまう。こういうサッカーをやっていたらダメ」と、チームのさらなる成長をうながした。

 FW登録以外の選手から、今季初めて生まれたゴールだった。4月の横浜戦(29日)で完封負けを喫すと、頭を金髪に染め上げた。以降、3戦2勝1分けと、負けなし。今季開幕から試合に負けると丸刈りにしてきたが「負けたら丸刈りはもうやめる!」と、FWだけに頼らず縁起を担ぐ。

 次節から、今季ACLに出場している川崎F、名古屋、鹿島戦が続く。「ACL軍団3連戦。2勝はしたいね」。強豪クラブを相手に結果を残し、上位進出を狙っていく。【栗田成芳】