茶野がいれば、絶対に負けない!

 J1磐田DF茶野隆行(32)が、16日の川崎F戦(等々力)で不敗神話を守る。現在、今季公式戦全13戦フル出場中の茶野は15日、前日調整を行い先発は確実。市原(現千葉)時代から出場した川崎F戦は6戦5勝1分けと負けなし。不敗データを味方につけ、敵地で確実に勝ち点を奪う。

 茶野は勝負運を染み込ませるように、入念にストレッチをした。前日調整に、居残り練習の必要はない。練習後、ピッチを1周ゆっくり回ると、無駄な体力を使わず川崎F戦に備え力を温存した。「5連戦は疲れたけど、この1週間で疲れは取れた。強い相手にどこまでやれるか楽しみ。しっかりたたいて自信にしたい」。今季から就任した主将の目は、負けない自信に満ちあふれていた。

 川崎Fに負けたことがない。市原時代も含め、出場すれば6戦5勝1分け。反対に、出場しなかった試合は4戦全敗。茶野の存在が勝敗の鍵を握る。「言われてみれば、負けた記憶がない。等々力はピッチもいいし、負ける気がしない」。不敗神話は自信を確信に変えた。

 半袖ユニホームに主将マーク。もはや、それが茶野のシンボルマークだ。昨年終盤の残留争いから、気温に関係なく半袖で出場。「入れ替え戦もそれで勝てた。メリハリをつけないとね」と、練習では長袖だが試合では半袖にすることで、身も心もスイッチが入る。今季も開幕戦から1人半袖姿で出場すると、公式戦3戦目からセンターバックを組むDF那須も半袖に。「気合ですよ。気合」(那須)と、守備の軸である2人の息はぴったりだ。

 序盤最下位だったチームは、9位まで浮上した。今日勝てば他チームの結果次第で、最高5位まで上がる可能性がある。FWイ、前田、ジウシーニョの活躍ばかり目立つが「そろそろオレも、セットプレーから得点したいね」。今季初弾も視野に入れた茶野が、神話を継続させ上位進出をけん引する。【栗田成芳】