<ナビスコ杯:東京3-1山形>◇3日◇予選リーグB組◇国立

 国立のピッチに初めて立った山形が、東京に1-3で逆転負けした。前半3分にMF広瀬智靖(19)のナビスコ杯2得点目となるゴールで先制。だが後半に14分間で3失点した。B組2位タイから4位に後退し、決勝トーナメント進出に暗雲が立ちこめてきた。5月は公式戦7戦で1勝と我慢が続いたが、6月も黒星スタートとなった。

 必死に守っていたゴールマウスに、次々とシュートを打ち込まれた。後半12分、東京MF梶山の強烈なミドル弾で同点にされると、その6分後、山形DF小林がペナルティーエリア内でFWカボレに競り負け、あっけなく2失点目。26分には再びカボレにゴールを奪われ、力の差を見せつけられた。J1公式戦デビューの山形GK遠藤は、へたり込むしかなかった。

 前日の練習後「(リーグ戦に続き東京には)2度は負けられない」と気合を込めていた小林監督。指揮官の思いに応えようと、日本代表に招集された東京の左サイドバック長友の抜けた穴を、攻め立てた。前半3分、右サイドのMFキムからFW長谷川にパス。シュートはGKにはじかれたが広瀬が押し込む。だが、その後も訪れた絶好機を決めきれず、みすみす流れを相手に渡した。

 「ミスで(点を)取られたのと、チャンスをものにできなかったことが、大きな差となって結果に出た」と小林監督。2位から転げ落ちたショックはあるが、前を向くしかない。「序盤はいい入りができ、いい形もできていた。リーグ戦の再開も見据えながら、チャレンジしたい」。指揮官は切り替えに必死だった。【山崎安昭】