<J2:富山3-2C大阪>◇第21節◇14日◇長居

 C大阪が数的不利を乗り越えられず、2-3で富山に敗れた。開始早々にGKキム・ジンヒョン(21)が一発レッド、前半40分にはMFマルチネス(29)が2枚目のイエローカードでそれぞれ退場。2点のビハインドを1度は追いついたが、終了間際に決勝ゴールを許し、今季ホーム初黒星を喫した。首位湘南と勝ち点1差で2位は変わらないが、格下に痛恨の敗戦となった。

 9人でもあきらめずに戦い抜いたC大阪が、最後に力尽きた。後半44分、カウンターを許して失点。2人の退場者を出しながら1度は同点に追いつき、底力は見せた。だが、決定機を次々と外したつけが、最後に響いた。チーム最多4本のシュートで無得点に終わったMF香川は「絶対に決められると思った。勝てた試合だった」と悔しがった。

 香川にとって、日本代表を離脱して最初のリーグ戦。世界最速のW杯出場を決めた6日のウズベキスタン戦でベンチ外となった悔しさは晴らせなかった。日本代表の岡田監督から「W杯でベスト4に行くために所属チームでレベルアップしてほしい」と言われ、弟分のMF黒木と連日居残りで走り込んだが、結果に結びつかなかった。「9人でも十分戦えたことはプラス。切り替えたい」と香川。20歳のエースを中心に、C大阪は出直しを図る。【奈島宏樹】