札幌選手が“臨時営業マン”になる。3万人動員を目指す7月4日の水戸戦(札幌ドーム)に向け、札幌イレブンがPRポスターを飲食店などに持参して宣伝活動を行うことになった。クラブ史上初の作戦で、22日の練習後から早速、MF上里一将(23)藤田征也(22)ら若手が動きだした。

 札幌選手が初の“外回り”に挑戦する。3枚のPRポスターを手にした藤田は「行きつけの焼き肉店などに持って行き、張ってもらえるようお願いしたい」と話した。プロ入り後、公式に試合の営業に携わった経験はなく「初体験です。たくさん来てくれるといいですね」と笑顔を見せた。

 伸び悩む観客動員を“敏腕営業マン”投入で乗り切る。現在J2・7位と昇格圏が見えない状況も影響し、7日の鳥栖戦では6月以前の札幌ドーム開催試合ワーストとなる9899人となった。「何とか水戸戦で3万人動員を目指したい。そのために、いろんなアイデアを駆使していこうと考えている」と矢萩竹美社長(59)。選手が直接ファンに訴えるという斬新な宣伝活動で大観衆を集めようという計画だ。

 さらにクラブでは、夏恒例のバーベキュー大会にサポーター数人を招待するという、史上初のプランも検討中。その抽選を水戸戦でのイベントの1つに盛り込む案も浮上している。クラブ幹部は「どうしたらうまく選手もサポーターもリラックスして参加できるか考えている」と話す。勝ちきれない試合が続くが、貪欲(どんよく)に足と頭を使って12番目のパワーを集めにいく。