新監督は「和田さん」です。カイオジュニオール監督(44)の電撃辞任により6月30日に就任した神戸の和田昌裕監督(44)が2日、神戸市内の練習場で初めて取材に応じた。新体制初日の前日1日は非公開練習で、会見さえもなかった。

 これまでコーチや統括本部長として選手と接してきたが、その人柄は親しみやすいよき兄貴分。それだけに「別に『監督』と呼ばなくてもええよ」と力みはない。FW大久保も「和田さんは和田さん。『監督』って変な感じ」と従った。

 指揮官としては「昨年までの守り方に戻す。昨日(1日)からの練習で、すごく手応えを感じている」と宣言した。昨季34試合で38失点とリーグ5番目に少なかった松田元監督のゾーン守備を復活させ、15試合を終えリーグワースト4位タイの26失点と崩壊気味の守備整備に乗り出す。それでも「選手とも話し合いながら」と「らしさ」は忘れない。

 神戸は来季のACL出場権獲得(リーグ3位以内か天皇杯優勝)を目標に掲げるが2連敗中の14位で、降格圏の16位千葉と勝ち点差2。厳しい状況、そして厳しい条件の中、4日東京戦(ホムスタ)で「和田さん」が初陣に臨む。【奈島宏樹】