J2仙台FW平瀬智行(32)が、30日のホーム岐阜戦で「同一カード完全制覇弾」を狙う。今季の岐阜戦は第1クール(C)、第2Cとも1得点。次の第3Cでもゴールを奪えば、仙台では通算4人目の「シーズン同一カード全試合得点者」(J2)になる。プロ14年目で未体験という平瀬は「狙ってます」と宣言。約2年4カ月ぶりの首位を目指す一戦で、ささやかな個人記録も達成する。

 また決める。記録に王手をかけた平瀬は「狙ってます。(3連発)してやろうって気持ちはありますね」と笑った。4月15日、6月7日に続いて岐阜のゴールマウスを割るイメージがある。この日の紅白戦では主力組で何度もペナルティーエリア内に進入し、好機を演出。「岐阜の調子が上がってきて侮れない。でも、オレの調子もいいんだ」と自信を口にした。

 仙台の「同一カード完全制覇弾」達成者は、01年のFWマルコス、08年のMF梁、MF関口だけ。ホーム&アウェー各1試合のJ1では珍しくないが、年間3回以上の対戦があるJ2では達成例が少ない。プロ14年目の平瀬も「やったこと、ないんだよね」。そう振り返った上で「調子いいし、3連発してみせるよ」と約束した。

 9日の愛媛戦後、腰痛で戦列を離脱。その後のリハビリは、過去の経験を生かして順調だったという。神戸時代に苦しんだ、股(こ)関節周辺が痛む「グロインペイン症候群」のリハビリ方法と似ており「疲れると、左のお尻の筋肉が落ちて周囲が痛む。マッサージや電気治療を受けつつ、体幹とお尻を刺激すれば良くなる」と話した。

 4戦ぶり出場が濃厚な岐阜戦。痛みは残るが「残り16試合。自分が休んでて昇格しても悔しいし、ましてや昇格を逃したら…。チームの勝利のために、岐阜からゴールを奪う」と平瀬が誓った。【木下淳】