東京の日本代表DF長友佑都(23)が、19日のG大阪戦(味スタ)でFWに起用される可能性が出てきた。18日、東京・小平グラウンドで行われた紅白戦で定位置の左サイドバック(SB)から急きょFWでテストされた。城福浩監督(48)は長友の突破力を期待し、試合展開次第で2トップの一角に緊急配置することを示唆。日本代表の岡田監督が視察する一戦でもあり、「FW長友」が成功すれば、岡田ジャパンの攻撃オプションの1つになるかもしれない。
紅白戦途中の指示に長友本人が一番、驚いた。「FWは(長友)佑都」。城福監督からの指示を聞くと一瞬、戸惑いの表情をみせて、すぐに最前線へとポジション移動した。短時間だったが、FW赤嶺と2トップを組むと敵DFをかき回すように走り続けた。負けている場面を想定した実戦練習のため、期待されるのはゴールに絡むプレー。長友は「運動量でDFの嫌がることをしたい。DFの背後も狙いたい」と前線での動きを熱心にイメージした。
長友がFWでプレーするのは小学校以来となる。当時はドリブル好きで「好き放題やった」が、今回は組織的な動きに徹する構えだ。「後半の残り少ない時間帯(の起用)だろうから動き回って前に出る。ボールを失った時は粘って守備すれば後ろも楽。スタミナ面も期待されるし」と役割は理解している。
城福監督は無尽蔵の運動量と突破力を持つ長友にFWとしての可能性を感じていた。「敵からボール奪取しなければならない状況がある。(長友は)その姿勢を示せる選手。前線はプレーの特長と組み合わせを考えた。試合の終わり方は状況次第でさまざまな対策と心の準備が必要」と、サプライズ起用の可能性を示唆した。
不動の左SBの長友だが、FWオプションが増えれば可能性は広がる。W杯本大会は出場メンバーは限られるため、複数ポジションがこなせる力は不可欠。日本代表の岡田監督が視察するG大阪戦でFWの能力も示せば、岡田ジャパンの新たな武器にもなりうる。長友が幼少時代にあこがれたFWは、98年W杯フランス大会に出場時のブラジル代表デニウソン。「デニウソン長友もいいね。とにかくボクらしく貪欲(どんよく)にいきたい」と浮かれず冷静にFW起用を待つ姿勢をみせていた。【藤中栄二】



