札幌を運営する北海道FCの本年度の収支は、2期連続の赤字となることが確実となった。29日の取締役会を終えた矢萩社長は「興行収入の落ち込みを他でカバーできるところまでいっていない。黒字達成は微妙だと説明した」と赤字が免れない状況にあることを明かした。

 観客動員数が大きく落ち込んだことが要因となった。現在ホーム24試合を終了した時点での合計観客動員数は23万7070人で、1試合平均は9878人。残りの富山戦(11月8日、札幌厚別)横浜FC戦(同29日、札幌ドーム)の2試合で目標とする平均1万人の動員を達成させるには、約3万8000人の来場が必要になる。同社長は「努力はするが厳しい」と口にした。

 来季もJ2で戦うことが決まっているだけに、甘い見通しでは今年の二の舞いになる。同社長は「チームの成績だけに委ねるのではなく、継続した動員につながる営業努力をしていきたい」と、経営改革を推し進める方針を示した。