新婚のJ2仙台FW中島裕希(25)が、大一番で祝砲を打ち上げる。タレント丸居沙矢香(25)との結婚発表後、初の試合が8日のアウェー水戸戦(Ksスタ)。7シーズンぶりのJ1復帰がかかる一戦で、末広がりの今季8点目を奪えば、昇格にも近づく。来年1月の挙式・披露宴で、何よりの“引き出物”となる昇格報告をするために、前祝いのメモリアル弾をたたき込む。

 私生活で大きな決断をした中島が、ピッチ上でも大仕事をする。仙台が勝ち、3位甲府と4位湘南がともに引き分け以下に終われば、7季ぶりのJ1復帰が決まる水戸戦。中島は「結婚後の初ゴールを決められればいいと思うし、勝利につながる、価値ある点を取りたい」と宣言した。手倉森監督からも「調子がいい時に結婚できて良かった。さらに成長してくれれば」と期待された。

 3年の交際を実らせ、結婚を決意した10月からゴール量産態勢に入った。公式戦は最近6戦4発。中島は「長く一緒に住んでたし、自然な流れで結婚が決まった。あまり以前と変わってないっすよ」と好影響を実感していないが、責任感は増した。「支える家族ができた。今まで以上に頑張らないといけない」と緩む表情を引き締めた。

 結婚披露宴は来年1月11日、挙式は同14日にハワイで行う。「準備が大変なんすよ」と照れ笑いする晴れの舞台には、手倉森監督も列席予定。「オレも去年1月に結婚披露宴を開いた。Jリーグの監督が、ご祝儀をいくら包むか身をもって知った。J1相場で祝福します」。そう話す指揮官と式場で最高の報告をするためにも、まず水戸に勝つ。

 当日は沙矢香夫人が駆けつける。目をハートにして夫の1発を待ちわびる新婦のために「ゴールを狙います。結婚を機に成長したいと思うし、昇格につながる大きな勝利が欲しい」と新郎は約束した。心身ともに最高の状態で、昇格決定弾も奪い取る。【木下淳】