<J2:仙台4-0徳島>◇第50節◇29日◇鳴門大塚

 逆境にも“横綱相撲”を見せた仙台が、初Vに王手をかけた。徳島に4-0で完勝し、勝ち点を105とし首位をキープ。新型インフルエンザで離脱したFW中島の代わりに先発したFWマルセロ・ソアレス(27)が、2ゴールを含む全4得点に絡む活躍で、層の厚さを見せつけた。2位のC大阪とは勝ち点1差。ホームで臨む12月5日の今季最終戦(対愛媛)で、J2初優勝を決める!

 助っ人の意地だった。前半24分、FW平瀬のパスを受けてドリブル。中央突破のコースが狭められ、DF陣に間合いも詰められる。すると急停止し、柔らかいループシュートを決めた。「試合前から相手GKの位置を確認してたんだ」とソアレス。後半27分には、FW中原のシュートのこぼれ球を左足で蹴り込む今季16点目。MF千葉の2点目、MF関口の3点目と、全得点に絡んだ。

 逆境を、総合力ではね返した。FW中島、DF一柳が新型インフルエンザ、DF菅井が急性胃腸炎で欠場。その中島に代わったソアレスが期待に応えた。シーズン16得点は、仙台の外国籍選手で歴代3位。「今まで有名選手がいても仙台は昇格できなかった。自分は無名だけど結果を出せた」と胸を張った。来季契約延長は難しい立場だが、手倉森監督も「来年も仙台に残りたい気持ちを試合で表現してくれた」と評価を高めた。

 J2降格が決まった03年11月29日の“あの日”からちょうど6年後のこの日、初優勝に王手をかけた。当時、J1大分のヘッドコーチとして仙台と1-1で引き分け、降格させたのが誰あろう手倉森監督。その試合直後に大分から解雇され、仙台に来てJ2通算50勝を挙げた。サポーターも悪夢の日を歓喜の拍手で吹き飛ばした。

 勝ち点105は、04年の川崎Fに並ぶJ2史上最多勝ち点。初優勝と更新が12月5日の愛媛戦にかかる。C大阪の状況次第ではドロー以下でも初優勝が決まるが、手倉森監督は「勝って決める。J2最後の年を勝利で締めて卒業したい」とキッパリ。歴史を刻む瞬間は5日後だ。【木下淳】