J1磐田のU-20日本代表MF山本康裕(20)が、クラブに異例の「契約短縮」を申し入れた。15日の練習後、磐田市内のクラブハウスで契約交渉を行い、昨オフに結んだ11年までの3年契約から、来季までの2年に短縮するよう自ら申し入れた。その場では一時保留となったが、複数年契約を結ばず1年1年を勝負するという意志は固く、自らを追い込むことで、来季に臨む覚悟だ。
20歳の山本康が、決意を胸に交渉の席に着いた。「契約を来季までにしてほしい」。交渉後「1年1年を勝負したいという気持ちがあった」と話し、今季からの3年契約を来季までの2年に短縮するよう申し入れたことを明かした。評価の高さを反映する複数年契約は、ある意味プロ選手の勲章でもある。各世代で代表に選出される山本康にクラブが寄せる期待は高い。それを自ら期間短縮を申し出ることは、プロの世界ではきわめて異例だ。
年俸の金額も含めてこの日は保留となったが、契約短縮には強いこだわりを見せた。今季不動のボランチとして開幕を迎えながら、シーズン途中には右足のねんざで離脱。26試合に出場したが「チームが僕を評価してくれたことはうれしかった。でも、僕としては不本意な1年だったと思っている」と、納得はいっていない。長期契約を「甘え」ととらえ、自分を背水へと追い込むことを選択した。また、「僕自身子どものときにプロ選手とふれあいたいという思いがあった」と、サッカー教室への参加も訴えるなど、磐田の一員としての責任感を強く感じている。
12年ロンドン五輪へとつながるU-20代表として、12月2日から東アジア大会に出場し、主将として準優勝に貢献。来年1月6日に予定しているアジア杯予選イエメン戦では、日本代表岡田監督が同世代を中心に招集する意向を示すなど、年明けから忙しくなりそうだ。山本康は「(契約が)いい形で終わって、いいスタートを切りたい」と決意を語った。【栗田成芳】



