条治、感動をありがとう!

 宮崎キャンプ中のJ1仙台DF菅井直樹(25)が、大親友の銅メダル獲得に刺激を受けた。スピードスケート男子500メートルのバンクーバー五輪代表の加藤条治(25)は、山形中央高時代の同級生。菅井は数日前から「調子を崩してるらしい」と心配していた。1本目は練習の最中だったが、2本目は宿舎で生中継を見ることができた。

 菅井

 テレビの前で緊張したよ。金メダルには届かなかったけど、世界で3位だからね。トリノは6位。オレには弱音を吐かなかったけど、悔しさを持って挑んだはず。感動した。

 大会前には、テレビ電話でカナダの加藤と話し「頑張れよ」と激励。高校の体育科2、3年時のクラスメートで現在も親交が深い。昨年9月21日には、誕生日だった菅井が帰宅すると、加藤が忍び込んでいた。「母親に鍵を借りて、サプライズで祝福してくれたんだよね」。昨年11月、仙台がJ1昇格を決めた時は、菅井がベルリン大会中の加藤に電話報告。「待たせやがって~」と祝福された。

 これ以上ない刺激だが、感動させられっぱなしは性に合わない。「今度はオレがJ1の試合に招待する。今日もらったパワーを今季にぶつけて、いつかオレも世界の舞台に立てるよう頑張りたい」。ピッチで感動をお返しする。【木下淳】