<J1:G大阪3-0大宮>◇第6節◇10日◇NACK

 初勝利の代償は高くついた。後半29分、ドリブルを仕掛けたG大阪FW平井将生(22)がピッチにうずくまる。苦戦続きのチームの中で最も輝いていた男は、担架で運ばれ、同30分に退場。「瞬間的に痛みを感じた」と松葉づえをついて会場を後にした。

 前半44分にMF宇佐美のスルーパスから左足で冷静に同点弾。後半4分にはこぼれ球を押し込み、リーグ得点王(5点)となる勝ち越しゴールを決めた。チームに今季6試合目でリーグ戦初勝利をもたらした「浪速のアンリ」は、今季公式戦5戦連発、合計9発。しかし、その後に思わぬアクシデントが待っていた。

 左太もも裏の肉離れの可能性が高く、クラブ関係者は「最低でも1カ月はかかるだろう」と説明した。MF橋本も試合中に左ひざを痛め交代。12日に、平井とともに検査を受ける。大黒柱のMF遠藤は左太もも裏の筋膜炎、FWチョ・ジェジンは股(こ)関節痛、FWルーカスは左ひざ痛で離脱中と、主力に故障者が続出だ。やっと1勝をつかんだ西野監督は「内容が良くない中で勝った中、代償は大きかった」と渋い表情だった。【奈島宏樹】