J1仙台が、昨季のアジア王者と国際親善試合を行う計画が28日、明らかになった。この日の定時株主総会で白幡洋一社長(66)が「7月4日にプレシーズンマッチを行う予定です」と発言。同社長は「韓国のチーム」とだけ説明して詳細を伏せたが、関係者によると、相手はKリーグの浦項(ポハン)スティーラーズ。昨季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を制し、クラブW杯3位になった強豪だ。

 南アフリカW杯(6月11日~7月11日)によるJリーグ中断期間を利用して仙台市に招く。仙台が国際親善試合を行うのは6年ぶり3回目。03年6月4日にイタリア・セリエAのキエボ(2-1)、04年7月19日に同じくセリエAのラツィオ(2-2)と対戦して以来となる。一方の浦項が東北で試合するのは、04年7月4日のJ1鹿島戦(青森県総合運動公園陸上競技場)以来。みちのくファンにとっても、アジアNO・1のプレーを間近で見られる貴重なチャンスになる。

 試合日の7月4日は、Jリーグ再開初戦となる「みちのくダービー」(7月17日、アウェー山形戦)2週間前。後半戦に向けて、最高の腕試しになりそうだ。その浦項はDF洪明甫、黄善洪ら韓国代表のスターを輩出した名門。昨季のACLを制し、今季のACLも既に決勝トーナメント(16強)進出を決めている。仙台で高い人気を誇ったDF岡山一成(32)も昨季から所属しており、話題性もある。

 白幡社長は「条件面などの調整はこれから。詳細はJリーグで承認されてから発表したい」と説明した。日本サッカー協会とJリーグへの正式申請は5月を予定しているという。会場はユアテックスタジアム仙台で調整中。時期的にナイター開催が有力で、真夏の中断期間の夜に聖地が熱気に包まれる。