札幌の背番号10が、故郷での今季初得点と2連勝を誓った。コンサドーレ札幌は16日、室蘭市入江運動公園陸上競技場で大分と対戦する。前節9日北九州戦を右足首付近の屈筋腱(けん)炎症のため欠場したMF宮沢裕樹(20)が、トップ下で2試合ぶりに先発出場する。出身地室蘭での試合に向け14日、「地元だし、自分がゴールを決めて勝てればベスト」と意欲を口にした。

 13日は別メニューだったが、この日札幌・宮の沢で行われた紅白戦では、主力組のトップ下でプレー。「足は完ぺきではないが、できる状態」と不安を一掃した。見守った石崎信弘監督(52)は「裕樹が入ると違う。ディフェンスが良くなるからね。前でプレッシャーをかけてくれると(後ろの選手の)狙い目ができるから」と復帰を歓迎した。

 今季は開幕から10戦連続で先発出場も、前節で初めて欠場。その試合でチームは1-0で勝ち、7試合ぶりの白星を挙げた。「勝ったのはいいこと」と言ったが、ともに喜びを味わえなかっただけに、意地をみせたい思いも強い。「次は自分が頑張ろうという気持ち」とピッチに立っての2連勝を目指す。

 デビューした08年にJ1で1得点、昨季も5得点とゴールに絡んできたが、今年はまだ得点がない。「前で起点になることが大事。ゴール前に飛び込むプレーも求められるだろうし、最終的にゴールができれば」と貪欲(どんよく)に結果を求めていく。「勝つことで喜んでもらえると思うから」。故郷での勝ち点3上積みを、自らに課した。【砂田秀人】