古田ブラザーズで厚別開幕戦を盛り上げる。コンサドーレ札幌MF古田寛幸(19)の実兄で、アマチュアミュージシャンの昌大さん(26)が、札幌厚別公園競技場で今季初戦となる30日の富山戦でオリジナルソングを披露する。古田本人は26日にコンビニエンス店1日店長を務めPR。道産子兄弟のコラボレーション企画で集客増と勝利につなげる。

 プロ1年目ながら奮闘する古田のため、兄が一肌脱ぐことになった。古田の兄昌大さんは現在、札幌市内でプロのアーティスト目指し、ストリートミュージシャンとして活動中。古田似の甘いマスクと、さわやかな歌声に注目したクラブが出演交渉した結果、厚別開幕戦という節目での応援ソング披露にこぎつけた。

 昌大さんは試合前にピッチ上、もしくはピッチ脇に仮設ステージをつくりオリジナルソングを歌う予定だ。会場の雰囲気づくりを左右する大役だけに自覚は十分。クラブを通し「一生懸命さが会場の皆様に伝わるように歌いたい。弟とコンサドーレを応援するイメージの歌を考えています」と意気込みを明かした。

 斬新な兄弟PR作戦が集客面での起爆剤になる。今季は札幌ドームで5試合、室蘭入江で1試合ホームゲームを行った。特に札幌ドームでの集客は合計7万1413人。1試合平均は約1万4千人と、今年度事業計画で示した平均1万8千人を下回っている状況だ。そこで“第2のホーム開幕”を皮切りに、札幌厚別高出身の古田を中心にした新プランで、かつて“聖地”と呼ばれた熱気を呼び戻そうという狙いもある。

 古田は22日の前節徳島戦で先発出場するも、得点は挙げられず前半で交代。19歳の誕生日となった23日の札幌U-18との練習試合では、フル出場も後半25分にPKを外すなど、ここのところチャンスに見放されている。それだけに昌大さんのリズム感あふれる“キラーパス”が、待望の初ゴールをアシストしてくれそうだ。