厚別男が得点奪取と勝利を誓った。コンサドーレ札幌は30日、ホームに富山を迎え撃つ。Jリーグ通算21得点を挙げているFWキリノ(25)が、最も多く得点を挙げている会場は、富山戦が今季初開催の札幌厚別公園競技場。昨季6発をたたき込んでいる得意舞台での戦いに向け「勝ち点3を取れるようにゴールを狙っていきたい」と宣言した。

 昨季、札幌厚別でキリノはリーグ戦13試合に出場し6得点。天皇杯を含めると14試合で7点を挙げた。札幌ドームの5点を上回る相性のいいピッチだけに、気持ちは高まる。9日の北九州戦で今季初ゴールを挙げ、続く16日の大分戦でも得点と、5月に入り状態は上向き。「1点目を取ってから精神的にホッとした。今は冷静にやれているし、調子はいいよ」。結果を出せる手応えはある。

 チームは5月に入り5戦負けなしも、勝ったのは北九州戦のみ。「負けてはいないが、勝たないと上位には近づけない。勝つことだけを目指したい」。2試合連続勝ち点1にとどまっている現況を打破するため、ゴールを決めにいく。

 27日の札幌・宮の沢での紅白戦では4-3-1-2のシステムが試された。近藤と組む2トップ、トップ下に入る内村との3人で、相手DFを切り崩すことが期待される。「(内村が)真ん中に入ることでオプションが増える。いい形をつくり出せれば」。厚別開幕戦での勝ち点3取りで勢いづけ、上位に接近するための足がかりとする。【砂田秀人】

 ◆キリノの会場別得点

 札幌厚別が6得点と最も多い。試合数は13で、得点率は4割6分2厘と、2試合に1得点近いペースで挙げていることになる。札幌ドームでは16試合に出場し5得点で、同3割1分3厘。室蘭入江は2試合1得点、函館では1試合出場で得点はない。アウェーでは28試合に出場し、9得点を挙げている。28日現在でリーグ戦は60試合出場、21得点。