<J2:札幌3-1富山>◇第15節◇30日◇札幌厚別

 札幌MF古田寛幸(19)が、兄への恩返しとなるプロ初ゴールを決めた。2-1で迎えた後半25分、FWキリノからのパスを受け中央から左足でミドルシュート。チームとして今季最多となる3点目を決め、勝利を決定づけた。

 試合前にアマチュアミュージシャンの兄昌大さん(26)が、オリジナル応援ソングを披露した。「年下の三上の出場や、兄の歌などいろんな刺激が力になった」(古田)。昌大さんは途中までスタンド観戦も、弟の得点が決まると興奮のあまり駆け降りて、ピッチそばの関係者控室から声援を送った。試合後「感動。その一言」と笑顔を見せた。

 リーグ出場30試合目にして生まれた待望の1発。得点を挙げられずに苦悩し続けた古田は先週オフに実家に帰った際、家族に「ドリブルの仕方が分からなくなってしまった」と漏らしたという。昌大さんは「ドリブルは弟の持ち味。これは重症だと思った。(歌で)元気づけられて良かったです」と喜んでいた。