新潟の日本代表FW矢野貴章(26)がブンデスリーガのフライブルクに移籍することが25日、濃厚になった。欧州移籍市場終了まで1週間を切ったこの日、獲得オファーが届いた。新潟側もエースとして5季チームをけん引してきたエースの希望を尊重する方針で、26日に交渉のためドイツに出発すると発表。今季日本人4人目のブンデスリーガー誕生が濃厚となった。

 矢野は突然のオファーに「まさかと思った。でもこのタイミングでオファーが来たら(海外へ)行こうと前から思っていた」と明かした。柏でJデビューした03年以来、欧州でのプレーを夢見てきた。昨夏にはドイツやフランスなど複数クラブからオファーがあったが、W杯南アフリカ大会出場と、新潟への愛着が勝り残留を決意した。

 今年のW杯出場が夢を後押しした。1次リーグ初戦のカメルーン戦で後半37分から途中出場したのみで終わったが、持ち味のダイナミックなサイド突破と、185センチの長身が通用する場面があったことで手応えもつかんだ。「ああいう大きな舞台で、もっと戦ってみたいと思った」。新潟関係者も「シーズン中の移籍は痛いですが、彼の意思を尊重したいというのが我々の思い」と話した。

 フライブルクは浦和のフィンケ監督が率いたことで知られるが、ここ10季で昇格と降格を2度繰り返している。21日の開幕戦でも昇格組のザンクトパウリに、ホームで1-3で逆転負けするなど得点力アップは急務。「欧州1部に行くのを望んでいた」という矢野へのクラブの期待も大きい。