日本代表のG大阪MF遠藤保仁(30)が、正月返上でアジア杯に臨む可能性が出てきた。韓国戦の疲労を考慮され、14日はチームとは別メニューで軽めの調整。今後、代表では年明け1月9日にアジア杯初戦・ヨルダン戦を控えており、所属クラブとの過密日程が懸念される。G大阪が天皇杯次戦(11月17日)で格下の柏に勝てば、準々決勝は12月25日にあるため無条件で年末までシーズンが伸びる。仮に元日の決勝まで進めば、無休で翌2日に代表合流する最悪の事態も想定される。

 協会側は天皇杯8強進出クラブの代表選手に対し、リーグ戦終了後の12月初旬から中旬に約1週間の休養を取るよう提案する方針だ。だが遠藤は、アジア杯前に休養を取ることでコンディションが落ちることを不安視。年末年始を休まずに突っ走り、アジア杯終了後の2月に約2、3週間の休養を取る変則日程で乗り切るつもりだ。遠藤は「天皇杯も、もちろん代表も大事。変に(アジア杯)前に休むより、終わってから休んだ方がいい」と明かした。

 アジア杯の選手選考に関しては、日程面でクラブ側と協会とで意見が対立する危険性を秘める。この日、西野監督も「年末まで天皇杯を戦った選手を、年始の代表戦に入れるのはベストな選択肢ではない。オフの休養は3週間は必要。選手の体が利かなくなる」と主張したほど。クラブも代表も全力を尽くすために、遠藤は“独自日程”を貫く。