新生ヴェルディの新社長に現Jリーグ事務局長の羽生英之氏(46)が就任することが28日、分かった。経営難からJリーグが再建に乗り出した東京Vは29日のJ臨時理事会で株式移動が承認され、新株主による株主総会で新役員が決まる。Jリーグからの出向社長としてクラブの消滅危機と向き合った羽生氏は、続投を推す周囲の声に事務局長退任を決意。名門復活を目指し、社長業に専念する。

 羽生氏は6月末、今季限りの「期間限定」で事務局長兼任のまま社長に就任。わずか4カ月で4億6000万円という債務超過見込みを解消した。さらに、全株式の約3分の1を取得して筆頭株主となるスポーツ教育のバディ企画研究所など複数の企業との交渉にも成功し、クラブ存続にこぎつけた。

 大手スポーツ用品店のゼビオと5年間の包括スポンサー契約を結び、5年後には現在の稲城市から「としまえん」の一角に新スタジアム建設予定のある練馬区への移転計画もある。