山形に、頼れる仲間が戻ってくる。25日の天皇杯準々決勝(対清水=アウスタ)へ向けてMF広瀬智靖(21)DF園田拓也(26)が戦線復帰。広瀬は9月に左足首を捻挫、園田は左ハムストリング肉離れで約2カ月ピッチを離れていたが、本年度最後のタイトルどりへ間に合った。

 「あのスタジアムにはいいイメージがある」。強気に言い放つのは“清水キラー”の広瀬。昨年5月20日のナビスコ杯でプロ初得点を挙げ、同6月20日にリーグ戦初ゴールを奪った。広瀬にしてみれば「アウスタでの清水戦」は、来季のスタメン奪取へ、絶好の舞台だ。

 園田も譲れない。全体練習が午前中で終わった8日は、午後も体を動かした。今季は本職のセンターバックでコンスタントに試合へ出続け、不動の地位を勝ち取ろうとした矢先の故障。「25日で終われない。どうせなら元日(決勝)までやりましょう」。天皇杯は長いシーズンを待ち望んだ男たちの、「逆襲の舞台」となる。【湯浅知彦】