東北出身Jリーガー約30人が東日本大震災被災地のサッカー少年支援に「東北人魂を持つJ選手の会」を発足させたことが11日、分かった。シーズン中では異例の活動で、主な選手としては鹿島MF小笠原満男(32)、J2東京の日本代表DF今野泰幸(28)、山形MF秋葉勝(27)らが名を連ねている。

 震災後、被災地支援活動を続けている小笠原はこの日、茨城県鹿嶋市内のクラブハウスでの練習後「団体生活とかで得られるものは一生の財産になる。サッカーを続けてほしい」と熱く語った。

 具体的な内容は被災地の子どもたちの試合観戦招待。ホームゲームの前座でユースチームと試合をしてもらう。宿泊付き観戦バスツアーなどの企画。東北6県各県の地元出身Jリーガーが代表者として窓口となり、シーズン中にもかかわらず、敵となる選手たちが連携して取り組む。

 すでに同会は発足のファクスをJ1、J2全クラブに送り、日本サッカー協会、Jリーグにも協力を仰いでいる。小笠原は前日10日のACL1次リーグ、シドニーFC戦後、視察に訪れていた日本協会大仁副会長にも直談判して協力を依頼。「震災を乗り越えた東北出身Jリーガーを育てることが、ぼくの夢であり目標です」と話した。