<データが語るJリーグ>

 日本代表に選出された川崎FのFW小林悠(27)が、万能型アタッカーへと進化を遂げている。今季は得点ランク6位タイの10ゴールを記録しているが、その得点部位は、利き足の右足が4点、左足とヘッドがともに3点とほぼ均等。今季2ケタ得点をマークしている他の9選手は、いずれも利き足での得点が半数以上。小林の器用さを際立たせる。

 プロ5年目の今季は11年の12ゴール以来、2度目の2ケタ得点。3年前の得点は右足が10点を占め、左足は2点だけ。頭での得点は1点もなかった。今季は左右両足のシュートに加えてヘディングでも量産。身長は177センチとそれほど高いわけではないが、空中戦でも強さを発揮している。

 さらに、持ち味である動きだしの速さにも磨きがかかる。ここまでゴールを決めると、マークも厳しくなりそうだが、敵陣攻撃エリアでの「被ファウル数」はわずか5回にとどまる。器用に立ち回り、巧みに相手のマークを外している証拠。Jリーグでのプレーを、代表戦でも見せることができるか注目だ。【石川秀和】